長野県/釜無山周辺の林道_’22-6-26

今回の探索の舞台は入笠山の南部、釜無山周辺の林道だ。
通常このエリアは入笠山北部林道群や黒河内林道がよく知られている。
一方入笠山南部の林道は黒河内国有林内のためゲート規制が厳しい。
今回はこのあまりよく知られていないエリアの現状調査だ。

まず中部横断道を佐久南ICで降り、つい先日閉鎖解除された蓼科スカイラインを登る。
頂上の大河原峠では気温13℃、真夏にここを通ってビーナスラインへ行くのが定番ルートだ。
バイクでメッシュジャケットだと寒いくらいだが車だと実に快適だー。

茅野市街地を抜け杖突峠から町道入笠線に入り入笠山牧場を目指す。
この道は何度も来ているが無数にカーブが続きミラーがほとんどないのでペースが上がらずいつもイライラする。
おまけに舗装状態が悪く何度か底付きしつつ進む。
やっとのことで牧場に着いたら、黒河内林道のゲートを確かめる。地理院地図
先月のYOUTUBEで閉鎖は知っていたが、スキはないか? だが思いの外状況は厳しく、ゲート周辺も鉄条網があって突破不可だ。

これは残念、迂回ルートとしてマナスル山荘/入笠花畑から入る道があるが
こちらはマイカー規制中。チャリと偽装して行けるか試してみようとも思ったが
監視員に止められる可能性が高く無駄足になるのもいやなので遠回りになるが鹿嶺高原から行くことにする。
ちなみに戸台から黒河内林道へはアクセス不可らしい。

まずは芝平峠から県211で下る、この道は最初だけダートなのは承知済み、
以前下からアフリカで登ったことがある。
その時はセダンがこのダートを必死に登るのを横目に通過した記憶があるが、
同じくセダンの自分は下りなら何とかなるだろうと突入、やはり中々キツイものがある。
ただ通行量があるせいか路面は安定しており無事通過。最初の町道入笠線の方が疲れた。

続いて鹿嶺高原への登りに入る。こちらは町道入笠線よりも走りやすいが強烈な登りが続きこちらはこちらで疲れた。

やっとのことでキャンプ場に到着。地理院地図 googleMAP

ゲートは開放中、閉められてもエスケープできる。
なおトリKさんは5年前に走破されている。記事リンク

前半は伐採作業のためかフラットが続く。
なおこの道は西谷林道といい、地理院地図では途切れているが黒河内林道へ接続している。

徐々にワイルドな雰囲気になる。

なかなか良い景色。

道は段々と廃道感が増してくる。

そして迎えた第1崩落地点、遠目にはアウトに見えたが、

ラインは残っておりバイクでも何とか通れそうだった。

続いて第2崩落地点、こちらは道幅に余裕があった。

さらに第3崩落地点(この辺り)、ここでジ・エンドと思ったが、

辛うじて歩けるほどの余地が残っている。ここを慎重に通過。


傾斜が伝わらないがバイクだと厳しいのでTRYする際には必ず複数で。

そのすぐ先には工事看板、なぜかこちら側を向いているw
こちらから車両が来る可能性は無いというのに。
看板の先は伐採地点だった。

これからあの山方面へ行きますよ~、待っててね~w

黒河内林道に出た。地理院地図

脇はトリKさんの時と変わらず。なお国有林なのでこの先すべてSKC(釜無山林道を除く)

250クラスまでなら大丈夫だろう。


久々の黒河内を登る。前回はアフリカだった。記事リンク

相変わらずの超絶フラットだ。

黒河内支線入口を通過。最終的にここから退出することになる。地理院地図

脇はアフリカでも行けそうなくらいの余裕。

さらに登る。

南沢林業専用道入口。地理院地図

なおここから先は”林道へ逝こう”さんのこちらの記事のパクリとなりますw

脇は250クラスまでなら何とかなりそう。

変わり果てた鹿の姿。
ふいに思った、自分もクマに食われたらこんな風になるのだな・・・

状態はまさに稼働中といった感じで走りやすい。

南沢沿いに走るので気持ち良い。

この辺は木の匂いでいっぱいだった。

ずっとフラットを登ると、

チェーンゲートに着いた。地理院地図
たるみが大きく最早ゲートの意味を成していない。

一応脇の笹薮もいけそうだ。

ゲート先は右折する。少し行くと左右への分岐があるがこれは後ほど触れる。

分岐に到着。地理院地図
まずは直進(左側)し釜無山林道へ。

構造がどうこうよりもまずこのジョロウグモみたいな色が良くない!

置石は健在、それよりも熊笹が生い茂っていてかなり困難だ。

トリKさんが発見したルート(記事リンク)も一応行けそうな感じではあるが・・・

結局のところ正面突破になった。

なお今回はサーロンのスタンド能力発動は無し・・・(痕跡が見えるw)

実に雰囲気が良い!

この日は過去に類を見ない早々の梅雨明けとなり、下界は灼熱地獄だが

ここ周辺は2000m級とあって涼しく快適だ。

眺望もありスカイラインダート的な感じだ。

若干の崩落があり、

徐々に廃道感が高まる。この時点で嫌な予感がした・・・

そして問題の箇所に到着。歩いて行くと・・・

あ~やっぱり。残念、トリKさんが来た時と変わらず。工事着手の様子も無し

無理すれば高巻きできそうだが、ここの様子を確認できたので撤退する。

ちなみに去年は”林道へ逝こう”さんが来訪されている。記事リンク


こんな気持ち良い道が通り抜けできないのは惜しい。

ゲートに戻ってきた。何やら道が見える。

ちょっと様子を見てみよう。

だが進むにつれてゲートから離れてゆくため
結局熊笹の中を突破することになった。
熊笹って一見安易に見えるが、草丈があり踏み倒しても茎が滑るため結構難儀する。

実際途中でハマって前後に揺すりながら何とか脱出した。
この時去年の鶏冠山西線の時を思い出した。記事リンク

次はお隣の木製ゲートへ進むことにする。

ちなみにこちらの電波塔へ向かう道は廃道化している。

扉を最大まで開けば何とか行けそうだが、またサーロンに変身してもらうのも・・・

ということでこちらの熊笹ルートを歩きで確認する。


一見厳しく見えるがさっきのルートよりも難易度低そうだ。

ただし逆からだとこの坂を上れるかがカギになる。(サーロンだと問題ないだろうが)

では探索続行。

すぐ分岐がある。地理院地図

右側は”林道へ逝こう”さんによるとすぐに空中倒木があるとのことだが、

片付けられていた。

その先もキャタピラ跡があり稼働中の様子。これを確認できたので引き返す。

先ほどの分岐の左側を行く。フラットで走りやすい。

ほどなくして分岐がある。地理院地図
左側の釜無山へ向かう道に入ってみる。

ちょっと進んで砂防ダムがある。フラットで稼働中の様子だ。

砂防ダム側から見た様子。

奥の山は釜無山だろう。

この先釜無山への分岐以降、航空写真で見ると地理院地図終点よりも延伸されているのが分かる。
本当は行きたかったがバッテリー問題があるので断念する。

先ほどの分岐に戻ってきた。


この先は東谷治山運搬路となる。

少し進むと若干の崩落がある。
この時点であまり使われていないだろうと思った。

天然のプチ沢渡り。

徐々に崩落程度が悪化する。

そして巨大倒木登場。サーロンを持ち上げて向こうへ行けないこともないが
その先も怪しく廃道化していることを確認したので引き返す。この辺り
なお”林道へ逝こう”さんによるとこの先に大きな崩落があるらしい。

開けているので走る分には気持ち良い。

木製ゲートを退出。やはり林道内からゲート手前の坂をバイクで登るのは安易では
ないのでTRYする際は十分下見のこと。

次はこの分岐を左折(西進)する。地理院地図

意図的に置かれた倒木は処理されていた。

”林道へ逝こう”さんによるとこの道は長尾沢林道というらしい。

稼働中の様子でフラットダートが続く。

砂利が薄くほぼ自然土な感じでこの区間が一番楽しかった。

ほどなくして分岐がある。地理院地図
左側は先ほど確認した去年空中倒木があった場所へ通じるらしい。
今日はこのまま下ることにする。

分岐から先も同様に楽しい路面が続く。

そして最後の分岐に到着。地理院地図


右側は中尾根治山運搬路、

こちらを進むと先ほど崩落で廃道化していた道につながるようだ。

そして往きに確認したゲートに到着。


ではデポ地へ戻ることにしよう。

橋を渡って西谷林道へ。

崩落地点を慎重に通過する。
本当にギリギリ残っている感じで、大雨が来たら通過不可になるだろう。

最後の崩落地点も無事通過、この後はフラットダートを登りデポ地へ帰還した。

↓今回の走行ログ

総評:
釜無山林道の崩落がそのままだったのは残念だったが、
その他の林道網が稼働中で走りやすかったのは良かった。
黒河内林道が通れるようになったら残りの未走行区間を探索してみたい。

なお今回はサーロンのスタンド能力発動は無かったが、

バイクだと厳しい所もあるので十分注意願いたい。

最後に・・・、今回はバイクでも”一応”走れる林道でしたが

ザビエルさんいかがでしたでしょうか?(結構遠いですがw)

コメント一覧

  1. 遠地探査お疲れ様です!

    素晴らしい情報有難う御座いますm(_ _)m
    黒河内林道とその北側の林道しか入った事無いので、大変興味深く見させて貰いました!
    以前kさんの記事を拝見して、鹿嶺高原のルートは入ろうとしたら、入り口で管理者に運悪く捕まり入れて無かった悲しい思い出が・・・

    ここは標高が高いので、夏にピッタリの林道ですね~(^^)/
    何時もは岐阜の泥沼林道で、もがいてますので、景色も良くて新鮮ですね!
    しかし、黒河内林道が通れ無いのは、何が有ったんでしょうか?
    もし、ご存知でしたら教えて下さい・・・少しショック・・・

    • >ザビエルさん
      毎度です、気に入って頂けたようで何よりです!
      鹿嶺高原の件は折角はるばる来られたのに残念でしたね~
      西谷林道は何とか直してもらいたいものです。

      そうなんです、ここは道自体が走りやすいのはもちろんのこと、やはり涼しいのが一番です!
      泥沼林道、笑いました! 岐阜は結構暑くなるようで大変ですよねー
      ちなみに次回も涼しい林道の予定ですよ。

      黒河内林道通行止めの詳細は不明ですが、
      下記のページによると戸台大橋までの舗装区間に問題があるため
      その影響で林道も閉鎖しているのかもしれません。

      https://www.inacity.jp/kankojoho/sangaku_alps/minamialps/minamialps_tozan/tozanshanominasamahe/rindoutuuko.html

      • ムンクさん 
        情報有難う御座いますm(_ _)m
        舗装路の問題なんですね~
        林道永久閉鎖かとビビりましたが、ひと安心です(^^)/

        岐阜県の標高が低い場所は暑いし、蛭、アブ、蜂、蚊、マムシ、ダニ、毒毛虫などに悩まされます😥
        爽やかな長野、群馬、山梨が羨ましいです!
        先週も岐阜県の板取→内ケ谷の林道にいきましたが、暑さと猛烈な藪と、崩落地点の土木工事で半日掛けて通過して、ヘロヘロに疲れて道の駅で転がって居たら不審者扱いでしたわ~orz

        • >ザビエルさん
          板取と言えばあの大谷大栃線の西側ですね!
          少し前にこの辺りを目を皿にして地図とにらめっこしてましたよw
          建設中の内ヶ谷ダム周辺は楽しそうな道が見えますねー

          土木工事お疲れ様でした~
          こちら群馬も伊勢崎が40℃越えで話題になりましたが
          私の居る西部はそれほど暑くないので助かっています。

  2. ここはゲートが多いわりに来訪者が多いです。それだけ魅力的なのでしょうね
    西谷線が相当荒れていますね。私が行った2017年は至極平和でした
    鹿島高原のゲートが追加されていますね、グレーのやつ。獣除けではないですよね

    入笠牧場のゲートはとうとう施錠されてしまいました。残念です
    このゲートは牧場の所有だと思っていましたが、SKCなので国が閉めたのでしょうか

    第二電電の設備の道は相変わらず使われていませんね
    右に歩道があるのでハイカーはそこを歩いている?

    崩落地点は草が生えて自然に戻りそう。直す気配は皆無のようで残念です
    できれば木製ゲートの先、釜無山への道は最後まで見たかったです
    長尾沢線は綺麗ですねー 行ってみたいです

    • >トリKさん
      毎度です。
      西谷線は伐採箇所まで平和だったので崩落にはビックリでした。
      グレーゲート確かに追加されてますねー、でも我々には無関係ですがw

      釜無山への道は行きたかったもののバッテリーが気になり諦めたのですが、
      結果的にこれが功を奏しました。というのも
      帰りの西谷線登りで5%まで下がり、最後は押して歩くことになって
      やっとの思いで帰還したのはここだけの秘密ですw

      黒河内林道が開通したらぜひどうぞ!

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