山梨県/鶏冠山西線_’21-6-5

今回の旅のメイン舞台は山梨県山梨市牧丘町山中の林道。紹介ページ→リンク
まずは川上牧丘線に北側から入る。地理院地図 googlemap
ここは一昨年巨体で往復して以来、セローでは初めてだ。

峠付近は相変わらずのガレ具合でなかなか楽しめる。

峠側から1台のミニバンが車体をゆっさゆっさと揺らしながら下ってきたのには思わず笑みがこぼれた。

ここはジムニーのような本格派4WDはもちろん見かけるがそれ以上に何の変哲もない普通の車が思いのほか多い。

山梨側の退屈な舗装を延々と下り六本楢ゲートに到着。地理院地図 googlemap
ここから枝分かれする林道が今回のメインディッシュである鶏冠山(とさかやま)西線だ。
ゲートにより通年閉鎖であることは百も承知、加えて鉄壁でないことも調査済みだ。これはすなわち○○作戦が可能であることを意味する。
ただその際難点なのはゲート付近がハイカー達の駐車スペースとなっている点で、あいにくこの日はすでに10台以上の車が集結しており、

否が応にも人目を気にせずにはいられない状況であった。

こういうこともあろうかと、ではないが、初めから○○作戦を実行するつもりは毛頭なく
まずは別の○○作戦を試す予定だったため、ゲートには見向きもせずその準備に取り掛かる。
この六本楢ゲート付近は川上牧丘線と鶏冠山西線が並走する区間があり、ゲート北側の林道間は傾斜の緩い笹薮となっている。↓


ここを上手いこと○○○できないか、と企んでいるわけでまずは歩きで走行ラインを見定める。
笹の丈は想定内で問題なし、一部倒木を除去しお目当ての林道に到達。帰りは走行ラインを頭に叩き込みバイクに跨りいざ出撃!
序盤は難なく突き進むものの、踏み倒した笹の葉が思いのほか滑りトラクションが得られず1/3ほどであえなくストップ。

実際のところ笹の葉のせいというより己の技量の問題なのでしょうけど・・・
初めから話はそう上手くいかないものだと諦め、藪の中を何とか切り返し川上牧丘線へ戻る。
さぁこうなると初めの○○作戦を実行するしかなくなった。恐る恐る駐車してある車の様子を伺うとどうやらどれも無人のようだ。

よし!と腹を決め、いざゲートへ。こういう場面は思い切りが肝心であって、躊躇せずゴリゴリガリガリ・・・
作戦前の緊張感とは裏腹に意外とあっけなく成功したことに安堵する。さぁこれであとは我が道を行くのみである。

↓ゲート〇〇後の様子。〇〇〇作戦が成功した場合、右側の笹薮から出てくる予定だった。


黒金山徳和線分岐を過ぎ自然土で走りやすい路面を楽しんでいると、

次第に舗装メインに変わる。標高が上がってくると徐々に眺望が良くなり西沢スカイラインと呼ばれたこの林道の本領発揮となる。

黒金山線と西沢治山運搬路分岐を経て、やがて終点の標柱に到着。


この先は金山治山運搬路と名を変え鶏冠山方向へと道は続くが、程なく行き止まりとなるらしいためここで折り返すことにする。

行きでスルーした林道2本を帰路に探索予定だったが不覚にもうっかり西沢治山運搬路をスルーしてしまうという本日最大のミスを犯す。

まぁピストンであるのは承知であり加えてこの後は予定がタイトなため気を取り直して黒金山線へと入る。

この林道は車両も入っていない様子で自然土を心置きなく楽しめる。
ウキウキしながら道を進むと岩肌がむき出しとなったガレ地帯に変わり程なくして決定的な法面崩落箇所に到達。歩きでも基本無理な状況だ。
これも事前承知済みであったため素直に引き返し、楽しい自然土を味わいながら本線へと戻る。

(あまりに楽しかったせいか写真が残っていない orz・・・)

やがてゲートへと近づいてゆくが、行きに断念した○〇○作戦をここで実行に移す。


あれほど苦労した笹薮も下りではほぼ問題なく、無事川上牧丘線へと退出。
さてここからは大弛峠へ戻り長野側のガレ場を下る。相変わらず普通の車が登ってくるなぁ~w
川上牧丘線を退出し次なるターゲット、相木川上林道へ向かう。入口→地理院地図
ここには獣害ゲートがあるが針金で留めてあるだけだ。
序盤は沢沿いに走りやすいダートを登る。(撮り忘れたので6年前の写真を貼る)

ほどなく相木川上林道へ出る。(交差点) ここを右へ進むとやがて中津川林道側の出口
到達するが、こちらの守りは年々グレードアップし今や歩きでもやや困難な状況だ。
交差点を左折し本線を西へ進む。ここもフラットな自然土メインでとても楽しい。


やがて舗装に変わり出口に到達。続いて林道茂来線へ向かう。
県道を西進しこの辺りから茂来線へ入り西へ進むとすぐ伐採箇所の眺望地点がある。↓

先ほど越えてきた大弛峠の山々を望む。↓

この林道もフラットで実に走りやすい。やがて終点となりR299に出て次なる目的地へと東進し林道十山線入口に到着。地理院地図 googlemap
この林道は栂峠へと向かう道で、過去に南側からこの峠を”林道のその先に”のトリKさんが
目指した(記事リンク)ことからこの度北側から様子を見てみることにしたものである。
チェーンゲート脇を抜け舗装路を登って行くとやがて地割れが酷くなり、歩きで偵察するとゴッソリ路盤流出地点(この辺り)に着いた。

ただ周辺にはピンクリボンや新しい杭が見られ、近いうちに復旧工事が期待できそうな雰囲気であった。

追記:最新のgoogle SVには令和4年3月31日工期の工事看板が入口に見える。

十山線を退出すると向かいに林道大野沢線の入口があるがこれは今後の宿題とし本日の最終ターゲット、余地峠へ向かう。
途中林道大上線出口付近の工事状況を確認する。↓ ここは大規模な路盤流出があり長期の工事が予想されるが着実に進んでいるようで一安心。


(疲労感からかこれ以降写真が無い。読者諸君の想像力をフル稼働させお読み頂きたい!)
林道灰立沢線(入口)を使い余地ダムへと抜け、林道ゲートへ到着。
ゲート脇を抜け林道へ入ると徐々に道が険しくなる。リアを滑らせながら登り切ると余地峠に到達。

この先にチェーンゲートがあるとの情報だったがチェーンはおろかその支柱すら見当たらず難なく進むことができた。
思いのほか開けた道でこのまま大上線へ出られるかと思った矢先、大規模な路盤流出地点にブチ当たってしまった。(地理院地図
法面擁壁を残すのみで歩きも不可能だ。この時点で疲労がピークに達しており絶望的な状況を目の前にかなりの落胆を覚えざるを得ない。

しばし呆然としていたが、路盤流出部の手前に大きな盛土がなされている。
どう見ても重機を使わずには成しえない規模なのだが、一体どこから持ち込んだのか見当が付かない。

ここまでの道を考えるとヘリで上から降ろすくらいしか方法がないはずなのだがまさかねぇ~、実に不思議だ。
そうこうしているうちに徐々に暗くなってきたため、気を取り直し余地ダムへと戻る。
当初、この後は南牧村を抜けていく予定だったため田口十石峠線で田口峠へ向かうことにする。

しかし雨川ダムに出る直前で痛恨の燃料警告灯点灯!トリップの数値からそろそろ来るかと思っていたがこれは痛い。
ここから東側だと実質下仁田i.c.付近までGSは無いのでガス欠の可能性が高い。
やむなく西へと方向を変え市街地で給油し、R254で帰還した。

旅の総評:
今回は鶏冠山西線を走破できたことが最大の収穫であった。
そこから先は先細り感が否めなかったが、余地峠を制覇できたのは良かった。
最後は希望通りには行かなかったものの、人もほとんど通らない様な場所の崩落が
認知されていることを確認できた点は収穫であったと言えよう。

走行距離は約360km、ゲップが出るほどダートを楽しめたがさすがに疲れましたよ・・・


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コメント一覧

  1. お疲れ様です!

    このルート行きたいんですけど、名古屋からは遠いんだよね~
    景色が本当に綺麗ですね!

    • >ザビエルさん
      毎度です!
      鶏冠山西線は高所の雰囲気が良いのでオススメです、ゲート問題がありますけど。
      川上牧丘線は2000m級特有の空気感が病み付きになりますよ!

      中部横断道がつながったので多少アクセスよくなったもののやはり遠いですよね~。
      トリKさんは普通に群馬北部とか栃木まで行かれてますから、
      ザビエルさんも頑張っていつかどうぞ!

      かく言う私は富山方面の某林道が気になってますが、こちらからはやはり遠いです・・・

      • 例の富山の天空林道ですかね?

        • え?富山にも天空林道あるのですか?!
          ぜひ教えてください!
          私は岐阜の方(魚金とか和井谷)しか知らないのですが・・・